表示の必要性
消費者の安全・安心を守る“表示”
なぜ表示が必要なのか?
日常よく使用するスーパーやコンビニエンスストアに陳列している商品を、少し意識してご覧になってみてください。食品をはじめ、医薬品、化粧品、CD、乾電池などなど、みなさんの目にする商品の多くには“表示”があります。
では、なぜこうした表示がされているのでしょうか?
それは、消費者が商品について必要な情報を得たうえで商品選択をし、安全に正しく摂取したり使用したりするために、表示が重要な役割を果たすからです。表示は「ひとつひとつの商品がなにものであるかを証明する身分証明書(ID)」のようなものなのです。
関心が高まる食品表示
消費者の安全を守るためにそれぞれの商品に各法律で定められた表示がなされていますが、2000年代に食品をめぐって不当表示や異物混入など、さまざまな問題が続けて起きたことで、食品表示への関心が高まりました。商品の安全性に対する消費者の要求がシビアになる中、表示には品質・内容の厳正な証明役としての役割が課され、その社会的な責務も大きいといえます。
これからの表示に求められること
たとえば食品事故が発生した場合、いつ、どこで生産されたかが分かれば、原因究明や迅速な製品回収が可能となります。消費者の食品に対する信頼が揺らぐなか、このような、生産・加工・流通の一つまたは複数の段階を通じて、ひとつひとつの食品の移動(履歴)を把握できる仕組み(トレーサビリティシステム)の構築が求められています。
つまり表示は「証明書」だけでなく「履歴書」としての役割も担っていくことになるのです。
表示の例
パン(消費期限)
使い捨てカイロ(有効期限)
電池(使用推奨期限)
CD(ロット番号)
目薬の内装箱
(使用期限/製造番号)
(使用期限/製造番号)
洗剤(生産者の管理番号)